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菅直人

いまこそ「団塊党」

理系的発想と政治

木村― 菅さんは東京工業大ご出身で、特許をお持ちだとか。

菅― 麻雀の点数計算機ですね。

木村― 学生時代によく麻雀をやっていたということですかね?

菅― 麻雀を猛烈にやっていれば点数計算機なんかいらないわけです。適当にビールでも飲みながらやっていると、点数計算機が必要になるんですよ。(笑)

木村― これからは理系の人たちが持つ、論理的に物事を考える力とか、分析力といったことがますます必要じゃないかと思うんですが。

菅― 理系というのは、自分だけの世界に閉じこもっていられるところがある。政治は逆で、まさに人間関係で形づくられる社会全体が相手ですから、総合性みたいなものがある。まったく違う要素があるから、個人的には、精神的安定の面からは非常によかったですね。
 団塊党構想から言うと、理系・技術系の人たちが大量にリタイアしてきますから、そういう人たちの活動の場を考えているんです。
 大学の先輩たちがすでに始めていることですが、ヴェンチャー企業や中小企業を支援するため技術相談の窓口を作る活動があります。
 日本の科学技術のレベルが高いことは間違いないけれども、身近なところで未開拓の分野がたくさんある。例えば、雪を早くとかす方法とか、障害者の人たちの使う道具とか、生活技術研究所みたいなものをつくったらどうかと思っているんです。そのために退職した技術力を持った人たちに研究の場を提供できないかと考えているんです。

木村― どうも菅さんのアイデンティティはそちらの方にあるようですね。

菅― 最近一生懸命そっちのことをやってるんです。話し出したら止まりませんよ。(笑)
 いま一番力を入れているのは、植物性クリーンエネルギー。地球上で一年間に育つ植物をエネルギーに変えると、地球上で必要なエネルギーはすべてまかなえるんですね。特に注目しているのはチップ状の材木から水蒸気とおがくずを反応させてガス化し、そのガスで発電するシステムです。
 先日の一般教書演説でブッシュ大統領も石油依存からの脱却を言ってますね。どうもこのバイオマス発電を念頭に置いているようですね。

木村― 日本の戦後の政治は文系が支配してきたという面があるんですね。

菅― 文系は上澄みを取っていったんです。そのもっとも上澄みを取ったのがホリエモン。何も生み出しちゃいないでしょう。
 日本をここまで経済的大国にした原動力は、技術力とともに現場力ですよ。技術がいいだけでなく、それを確実につくりあげる現場の力が必要なんです。いまの日本はそれが非常に落ちているんですね。

木村― どうしたらいいんですかね。もう一回立て直すのは?

菅― うーん……。やはり、原点に戻る必要があるでしょうね。一人一人が責任をもって仕事をする。物事を深く考えたり、自覚したり、そういう社会の基本となる力を身につけた人がコアに存在するとか。そういうことが必要でしょうね。ホリエモンなんかでは社会は成り立たないということがわかるような人が必要なんですね。

木村政雄編集長 Special Interview

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