木村― 団塊の世代というのは、子育てに失敗した世代だとか言われますけど、どう思いますか?
菅― いまの最大の問題とも言える少子化、晩婚、ニート、フリーターは、団塊ジュニアの問題ですよね。だから団塊党構想には、団塊ジュニアの問題も含まれる。
なぜこういうことになったのかを、自分なりに勉強しているんですけど、その一つの原因は、ある学者が言ったんですけど「過剰流動性」、つまり人間関係の稀薄さです。仕事だって、これは自分じゃなくてはだめということがない。いつでも取り替え可能だし、彼氏だって彼女だって取り替え可能なんですね。ですから不安なんです。それは団塊世代も同様で、いったん会社を離れればバラバラです。
なんとかして人と人とをつながないと、バラバラのままです。
やはり新しい人間のつながりをつくっていく必要がある。そこでいまの若い人を含めた人間関係をつくっていくひとつのキーワード、契機となりうるのが「祭り」ではないか。共通体験が必要なんです。若い人たちに「あんたたち、このままじゃ年金が大変だよ」って言ったってだめなんですね。「おっ、オジンたちやってること、おもしろそうじゃない、俺たちもやってみよう」ということが必要なんですね。
木村― たしかに祭りがあるところはコミュニティが生きてますよね。大阪のだんじりなんかでも、ヤンキーの姉ちゃんや兄ちゃんとお年寄りがいっしょにやっているのを見ると、いいなあと思いますね。
菅― 人間と人間の関係をつなぎ直さないと、「きずな」と言いますか。それがすっかり失われて、社会がバラバラ、ボロボロになってしまっている。
団塊党の役割も、自分たちで何かをやるというんじゃなくて、いろんなことをやっている人をつなげていくということなんですね。私は「お遍路型情報システム」と名付けたんです。お遍路にいった人は、自分の体験談をホームページに書いているんですね。ですから「お遍路」というキーワードがあれば誰でもさまざまな情報を見ることができるわけです。同じように「団塊党」というキーワードで、いろんな情報を見ることができるような情報システムを作りたいと思っているんです。
もう一つの団塊党の原則は、「NATO(No Action Talk Only)」はダメということです。言葉だけの人はいらないということですね。いいたい人が来るのはわかるんですけど、いいたい人の意見を聞いてるだけでは動かないんで、トーク・オンリイじゃない人に集まってもらいたいんです。
木村― 最後に団塊の世代にエールを送っていただきたいんですけど。
菅― みんな死ぬまで元気で、自分なりの人生を送りたいと思ってるはずなので、こうしろ、ああしろとは言いたくないんですが……あえて言えば、落とし前をつけろということですね。
我々の世代は、学生時代、でかいことを言った連中が多いわけですよ。でかいことを言ったけど、そううまくいったわけでもないんですね。会社に入って、それなりの人生を送ってきたんだけど。
ですから「それでいいの? ハッピーリタイアで」、「お互い落とし前をつけなきゃいけないんじゃないの」――そういう思いをもっている人もかなりいるはずですね。もちろん自分自身に対する気持も含めてですよ。我々世代がどうやって落とし前をつけるかが求められているんです。
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