家の近くの小高い丘で寝転んでいた。幼児(おさなご)の声がしたので見ると、3つか4つの女の子と若い母親が草花で首飾りを編んでいた。
ただそれだけの光景ながら、世にも穏やかな母子の姿に、日本はまだ「ダイジョブだぁ」と明るい未来を信じたい思いにかられた。
その帰途、2人乗りの自転車とすれ違った。後ろでミニスカートの女の子が立ったまま乗っている。あぶないなあ。思わず目をやると、頭の上から女の子の声がした。
「なによ! ツバでもかけられたいの」
オヤジが下からスカートの中をのぞいているとでも思ったのかもしれないが、耳を疑うような言葉である。
さっきまでの「ダイジョブだぁ」という思いとは違って、この国はきっと滅びる、と思った。と同時に、こんな5・7・5が口から出ていた。
この国を憂う われわれ先滅び
ダイジョブだぁ
(毎日新聞専門編集委員/「デイキャッチ・勝ち抜き時事川柳」家元 近藤勝重)
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