そのコツだが、ずばり「愛」だ。「愛」などというと、なにキザぬかしやがるという人がいるが、キザでもいい。とにかく効き目があるから、少し「愛」を語る。
ギリシャ人というのは古より「愛」についてはかなり深く考えていて、ストロゲー、フェリア、エロス、アガペーと「愛」をあらわす言葉が四つもある。もちろんその四つは、それぞれ異なる愛の形態だが、我が日本の場合は、「愛」という、たった一つの言葉ですら、寂しいかな長い間存在しなかった。したがって、今も取り扱いは軽い。いや、偏見をもたれている感すらある。
祈りで使う「愛」は、アガペーという「愛」だ。一方的に与える無償の愛のことで、よい例が母親が子供に注ぐ、あの見返りなき愛情を指す。
目を瞑り、心穏やかにする。鼻から深い呼吸を繰り返す。瞑想歴20年、ヨガ歴2年の加治は、すぐに脳からアルファ波が出る。脳が心地好く痺れてくるから分かるのだが、これまでの指導経験によれば、初心だって毎日15分間の練習で、一月もすれば、けっこうなアルファ波が出てくる。アルファ波が出ると、日常の輪郭はぼやけ、自分だけが、ぽつんと宇宙に漂う感覚を味わう。
心が整ったら、さてこれからだ。
生きとし生けるものすべてに愛を送るのだ。瞑想状態に入ったとか入らないとか、浅いとか深いは関係がない。とにかくまじめに愛を送る。愛は無限で無料だ。出し惜しみはいけない。どんどん送る。
と、その瞬間に感じるはずだ。宇宙のエネルギーが、こっちに向かって注入される感覚。少しずつのときもあるし、一瞬にして満たされることもある。これを加治はプラスマイナスゼロの法則と呼んでいる。すなわち、価値あるものを与えると、価値あるものが得られるのだ。
と同時に、加治はどんどんと広がってゆく。10メートル、100メートル、1キロメートルと薄まりながら広がってゆく。さらに粒子になり、やがて霧となって宇宙に溶け込み、同化してゆく。加治が宇宙になり、宇宙が加治になるのだ。とどうなるか? 加治の感覚、判断は、限りなく宇宙の法則に近くなるのである。
お分かりだろうか。加治=宇宙。無意識のうちに「宇宙の法則に逆らわない」決定を選択し、万事において上手く転がってゆくのである。
投資の「祈り」とは何か?
――海外不動産投資(10)
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