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飲酒やめますか、人間やめますか?

宮嶋茂樹(報道カメラマン)

一見平和なヨーロッパの田舎町に見えるが、実はボスニア紛争中のクロアチアの首都ザグレブの街角。一触即発の空気の中、カフェでは昼から酒も飲めるし、飲酒運転もばんばん罷り通っていた。 不肖・宮嶋20才で酒の味を覚えてから早25年。20年以上の夜を酒とともにすごしてきた。酒は、ほとんどがウォッカ、ウィスキーなどの蒸留酒である。もちろん他の酒も飲むが、22才を越えてから一滴も口にしていない酒がある。
 それは、麦酒(ビール)である。世の中のお父さんが仕事帰りの居酒屋で、わが家の晩酌で、「ウィー!! この一杯のために生きている」と、あのノドを鳴らすビール。世の人々が、夏といわず冬といわず旨そうに飲む、あのビールである。上京してから学生時代を過ごした日大の寮で、一生麦酒が飲めなくなるほどの経験をしてから、一滴も飲んでいない。まあ、そこで何があったのか……なんて詳細を書くと、シャレにならんので、その話しはこれくらいにして、昨今、飲酒運転撲滅キャンペーンがはなやかである。運転すると分かっている人間に酒をすすめるなんぞ論外だが、ビールが飲めない私は、暑いから気軽に一杯なんて気にならないので、妙に便利である。
 さて、運転すると分かっていても、いや、運転しながらも堂々と酒を飲める大陸がある。そう、南極大陸である。どこの国の領土でもない、イコール=法律がない(ついでに言えば道路も信号も対向車もない)南極では、麦酒だろうがウォッカだろうが、グビグビやりながら雪上車のハンドル(レバー)を握っても、検問もなければ、歩行者が飛び出してくる心配なんぞも全くないのであった。


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