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一戸建て住宅への投資

――アマチュア不動産投資法

 さて、購入する家について話す。
 すべては購入からのスタートだが、この場合、既存の家よりやはり新しく建てるのがいい。
 というのは、値上がりが見込めそうな既存物件が少ないからだ。
 住宅の命は、なんといっても立地だ。交通の便がよく閑静なら高く売れる、というのは素人でも分かる理屈だ。
 ということは、誰でも欲しがるから競争が激しくなる。すなわち立地が良ければ値が張って、高値買いを余儀なくされるから、うまい投資物件にはならないというパターンになる。
 ならばどうする?
 立地は、そこそこの妥協だ。その代わり、住宅そのもので差をつける。
 ここからが、加治のプロとしてアドバイスになる。おそらくこのアドバイスは、ご同輩にとっての数千万円から数億円の価値になるはずだ。
 建築のさい一番考えなくてはならないのは住宅の耐用年数だ。素人はそれを無視するから、大損こく。投資家プロとアマの差は、ここだ。
 日本の家の平均寿命は、たった30年。人間の寿命の半分以下だ。すなわちこの事実に、日本人がGDP世界第二位を誇りながら、絶対カネ持ちになれない秘密が隠されているのである。
 よく考えていただきたい。
 ものすごくシンプルに述べるが、たとえば40歳で、一軒家を建てる。するとその家の寿命は30年だから、70歳でまた建てる。二軒目だ。この状態は、家計にどう打撃を与えるかということだ。
 それを覗いてみる。
 一軒目の家の値段を、仮に3000万円とする(土地の値段は含まない)。だいたい30年くらいのローンで買うだろうから、金利も含めると6000万円の出費だ。
 そしてまた二軒目、これも仮に3000万円とする。で、またローンで買うから6000万円だ。これで合計1億2000万円の出費だ。
 気が付いただろうか? 30年ごとに、6000万円ずつ捨てているのだ。上物の器だけは、30年ごとに壊して焚付けにしかならない。
 これが寿命70年の家だと、どうなのか? 生涯6000万円の出費ですむ。つまり6000万円が余るのだ。お分かりか? 長寿だと6000万円得する理屈を。しかも、もっと深いカラクリが隠されているのである。

加治将一(かじ・まさかず)小説家・投資家。1948年、札幌市生まれ。1978年に渡米。15年間、保険、貿易、不動産関係の業務に従事。帰国後、執筆開始。著書にベストセラー『借りたカネは返すな!』等のビジネス書、『石の扉』などがある他、『妻を殺したのは私かもしれない』『借金狩り』等のサスペンス小説作品も評価が高い。近著に大評判の『性善説は死を招く』『あやつられた龍馬』がある。ホームページでブログ毎日更新中! 『かじまさ.net

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