銀座ほどバーやクラブのバリエーションが豊富な街はないだろう。若者向けのショットバーから1杯1万円はするこだわりの大人向けショットバー、マダム一人の気取らないカウンターバーから煌びやかな女性が雲霞(うんか)のごとく侍る高級クラブまで、多種多様な店がひしめきあっている。当然、店店で出すお酒の種類も量も半端なものではないのだが、もし、店でお酒が切れるようなことがあったとしたら、この「信濃屋」はかなり頼りになるのである。
今回紹介する「信濃屋」は、銀座に10年ほど前に進出した酒屋である。もとは世田谷から始まっているとのことだが、今ではプロも急のときや特別の酒を求めて来店する、銀座には、なくてはならない店になっている。値段はリーズナブル! 安売りだけを標榜する店とは一線を画す接客術がある。
店には、(当たり前ながら)所狭しと酒瓶が並んでいる。が、店に足を踏み入れると、実に楽しいことこの上ない。酒好きにはもちろんのこと、それほど酒に強くない人にとっても、妙に好奇心をくすぐられる店なのである。どうもスタッフは皆、酒を愛している感がある。聞けば、ワインのソムリエやチーズのプロもいるとのこと、面白いはずである。会社帰りの男性客も楽しそうである。
店内の一番のおすすめスポットは、なんといってもレジカウンター前のコーナーだ。モルトウイスキーのレアものや年代ものの猛者が出迎えてくれる。その琥珀の色の濃淡、衒(てら)いのない瓶のシルエットは、待ってました! とばかりに饒舌に語りかけてくる。いやいや、モルトウイスキーは「男っぽい」かっこよさを持っているので、黙して語らず、けれど「飲んでみろ」と言われているかのようでもある。ウイスキーの種類にかけては、都内でも結構そろえている店だけあって、奥に進めばシングルモルトの勢ぞろい。「今はすでに存在しない蒸留所のウイスキーも取りそろえている」ので、マニア垂涎の逸品にもお目にかかれる可能性は高い。
- 1
- 2
信濃屋 銀座店
プロも買っていく銀座の酒屋
|
1 / 2 |
![[ファイブエル] 団塊世代のエンターテイメント誌 Entertainment Premium Magazine](/img/header_title_in.gif)



![[ファイブエル]バックナンバー](/img/side_backnumber.gif)