実際の話だが以前、加治から直接手ほどきを受けたいと言ってきた初心者がいた。個人教授。一時間5万円を支払うので何十回でもマン・ツー・マンで教えを請いたい。そのかわり加治の人脈とノウハウを教えてくれというのだ。
ずうずうしいにもほどがある。財宝をたかだか10万単位で、くれというのだ。
特に人脈は不可能だ。人は宝。心に神の入っていない人間に、人脈をかき回されたら、加治の命運はズタズタになる。
さて前回、住宅の寿命は70年以上が絶対条件だと言った。
それには2×4が有利だと書いた。実感が湧かないかもしれないので、もう一度、例をあげる。
この原稿は今、ロサンゼルスで書いている。今年の年越しは、とある家で過したのだが20年前に30万ドルで買った住宅だ。
現在は、ざっと210万ドルの値がついている。7倍だ。築35年の家が180万ドル、約2億円の利益を叩き出している事実を、ご同輩はどうみるか?
他人が儲けると、自分が損した気持ちになるから、小憎らしいって? そうじゃなくって、よくよく考えてもらいたい。
あなたはサイドビジネスで2億円を稼げるか? いや本業だって至難の業である。
しかし住宅投資は、住んでいるだけいいのだ。ただしこれもアメリカの家が、寿命70年という長生き住宅だからこそ可能であって、日本の家屋だったらどうか?
日本家屋というのは見てくれは完璧だが平均寿命は、残念ながら30年を割っている。すなわち築35年になる前に、影も形もないから投資向きではない。
お分かりかな? 建物の寿命と投資の関係を、しっかり頭に叩き込んで欲しい。ここを端折ると投資に失敗する。
2×4のアメリカ工法をなぜ薦めるかというと、寿命もさることながら「頑丈」だということに尽きる。地震に対する耐久性、耐火性にすぐれているのだ。
これは国交省の実験でも実証済みだ。阪神淡路大地震直後、テレビに映し出された悲惨な光景。焼け潰れた家屋が累々と横たわる風景に、スックと立ち残る、多くの2×4住宅。まさにあの勇姿こそが耐久性なのである。
2×4構造というのは、壁が柱の役割をして、早い話が、一部屋、一部屋が箱になっている。その箱部屋を組み重ねて作ったものだから、蜂の巣のハニカム構造と同じ原理だ。
木材の使用量でいえば、同じ面積の日本住宅のなんと二倍だ。このことは、なにを意味するかというと、高密度だ。
するとどうなる? すべての壁が防火壁となるということだ。
かつて日本の大工の集まりで「生き延びたかったら2×4」と講演して、物議をかもしだしたことがあったが、ほんとうだからしようがない。
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