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みかわや

レトロでモダン 老舗の洋食屋

写真上:懐かしい美味しさ。カニコロケット 2835円 写真中:店主の渡仲耐治さん。 写真下:蔦の絡まる洋館が、古きよき銀座をしのばせる。 「みかわや」の歴史は、銀座の歴史とともにあると言っても過言ではない。創業は明治20年(1887年)。三河出身の保坂芳次郎が、輸入食料品を扱う「三河屋食料品店」として開業。当時は現在の和光の近隣にあった。後継者の保坂幸治は、銀座連合会会長として活躍するなど、明治末から昭和にかけて、銀座の変革と再興に貢献した人物だった。
 そして、横浜のホテルニューグランドの初代料理長サリー・ワイル(愛称エスワイル)のもとで修行した渡仲豊一郎が、戦後、店を譲り受け、昭和23年、現在の地に「フランス料理 みかわや」としてリニューアル・オープンした。
 「父親はフレンチの料理人ですから、最初は本格的なフランス料理の店でしたが、お客様のお好みに合わせて、だんだんと洋食屋になっていったんです」
と、現店主の渡仲耐治さん。
 ごはんとお新香も、お客様からのリクエストで特別に出したところ、とても評判が良く、しだいに定着していったのだという。最初はコーヒーカップに入れて、こっそり出していたそうだ。確かに、コクのあるソースを堪能した後に、さっぱりとしたお新香が美味しいこと!
 「日本人の味覚に合うように工夫してできあがったのが、日本の洋食です。最高の材料が集まる築地で仕入れた素材を使い、和と洋の長所をミックスした料理を提供する。洋食こそ、じつは日本文化の象徴だと、私は思っているんです」
 親子四代にわたるご贔屓や、武蔵野の郊外から時おりタクシーで通ってくる老婦人もいるとか。
 「長いあいだ通い続けてくださるお客様のために、いつも変わらない雰囲気で、ああ「みかわや」に来たな、とホッとくつろいでいただきたい」
 このホスピタリティが長く愛される所以。お客様に応じて変化する部分と、お客様のために変えない部分と。このバランスが老舗たる秘密なのだろう。

銀座 みかわや
東京都中央区銀座4-7-16
電話◎03-3561-2006
営業時間◎11:30~21:30(L.O. 20:30)年中無休
サービス料10%がかかります

取材・文=平林享子、写真=山本尚明

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