「夫唱婦随」「婦唱夫随」、両方あっていいのだ。ケースバイケース、臨機応変、その場その時に応じて適切な手段を講じることが大切なのだ。どちらが先に来るかが重要なのではない。
考えてみれば、皆が小学生の頃、「いんいちがいち、いんにがに、……」と丸暗記した掛け算の九九だって、その昔は数の大きい方から唱えていたとか。藤原京、平城京、長岡京、平安京と、当時の都の遺跡のいずれからも、九九を書いた木簡が発見されていて、すべてが「九九八一」から書き始められているという。その後、小さい方から数える暗記する方法と併用されるようになって、ようやく江戸時代初期に今の暗記法が定着したそうだ。「夫唱」「婦唱」も併用すればいい。いずれ然るべき方向に収束していくまでは。
何より恐ろしいのは「不唱不随」である。今どき一年以上口を利かなかった夫に従う梁鴻の妻など何処にも居ない。子供たちが巣立ったあと、最後に残るのは妻だけだ。「夫婦だから黙っていてもわかるはず」などというのは幻想。コミュニケーションをしなければわからない。男性も、もっと言葉を使って感情表現しよう。「男は黙って……」などというのは、ビールの世界だけの話と思った方がいい。
円満の秘訣は、夫と妻が互いの「差」を認めあうことだ。違いを認めるからこそ、「じゃ、どうする」という話ができる。「差がない」「同じ」から出発すると、互いの不満を解消できぬままに不幸な方向に流れてしまうような気がする。「どう奥様、これでいい?」
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夫婦円満の秘訣は?
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