とは言え、あまり早く納得されても困る。ローカル局へテープネットしているこの番組は、どうあっても10分間という分数だけは守らなくてはならない。オーバーした分は編集でカットできるが、足りない分は埋めようがないからだ。近頃は慣れてきたこともあって、そんなこともないのだが、番組を始めたころは、7~8分で終りそうになって、ディレクターを慌てさせたこともある。
ゴールデン・ウィーク明けの日、やや時差ボケを引き摺りつつ、スタジオに現れた私を待っていた相談者は2人。常日頃から「家政婦」と罵られ、夫婦生活を拒んだら、全く給料を入れてくれなくなった定年間際の夫を持つ奥さんと、放蕩する親の借金に悩む妻を気遣うご主人からと。
「またしても、恋愛問題ではなかったのか」、やや気落ちした心などおくびにも出さず、真摯に対応することにした。
人格も認めてくれず、愛情を抱けない夫と「これ以上一緒にいる理由はないでしょう」と離婚を勧める私に、返ってきた奥さんの答えは「否」。夫の定年まであと少し待って、退職金を召し上げ、積年の恨みに決着をつけるのだという。「おー恐わ!」。奥さんの味方はしたものの、これを知ったご亭主、果たしてどんな顔をするんだろうと気になった。(まさか私は「家政婦」なんて言ってないよな……)
もう一方のご主人は、「自分も力はないけれど、何とか切り詰めて妻を助けてあげたい」とか。何ていい人なんだろう。「好きで一緒になったんだから、これからも一緒に重荷を背負っていきます」とか。何だか救われた気がした。夫婦って、やっぱりこうあるべきだよなあ。
人生相談って、相談にのっているようで、かえって教えられることの方が多いのかもしれないな。
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人生相談にみる夫婦二態
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