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トニータナカ

50代こそ美しい

トータルな美を目指して

 「ある番組で、30年来玄米を食べ続けているという五輪真弓さんの話を聞いたことがあります。その30年間に深い意味があるのだと思いました。簡単そうに思えて、なかなかできないことです。僕は5年ぐらい前まで、毎朝シャワーを浴び、夜はお風呂に必ず浸かり、一週間に3回ぐらいはサウナに入っていました。夜の9時から1時ぐらいまでは自分のための時間として自由に過ごしました。そういう時にはあまり老いを感じなかった。しかし、仕事が忙しくなるにつれて、夜遅く帰宅して、疲れ果てて入浴もせずに寝てしまったり……。その頃ですね、自分に老いを感じたのは」。
 怠けようとする自分に厳しくできる人、健康や生活態度に気をつけている人はなかなか老いない。老い方が違う。正しい食生活と運動を続けることが必要だとトニーさんは強調する。
 「そのうえで、ヘアケアやメイクアップ、ボディケア、フットケア、ネイルケアに手をかけていれば必ずきれいでいられるはずです。だから、僕は全体論的に美しさを捉えるホリスティックという考え方で、お客様に〝きれい〟を提案していきたいのです」。
 トニーさんはいま、その考えを実践するサロン「トニータナカ ホリスティック ビューティ」をプロデュースしている。人間の肌は体の内側を映し出す鏡と言われる。心と体の状態は変化し、その状態が肌に表われる。だから肌は外側から働きかけるだけではきれいにならない。ストレスフルな時代を生きるわたしたちにとって、真の美しさは、癒やしを取り入れた総合的な健康を目指すことで手に入れられるものなのだ。
 仕事に忙殺される毎日だったトニーさんに訪れた「病気」という転機が、その独自の美容論を生み出すきっかけとなった。
 「ほとんど寝ずに、仕事づけの生活が続いていた46歳のときに、骨と血管の中に腫瘍ができる不思議な病気で倒れました。なぜ自分はこんな病気になってしまったのか、それを知りたくて、リハビリを兼ねて中国からヨーロッパへ旅をしたんです。
 ヨーロッパでのことでしたが、驚いたのは聴診器をもたないドクターがいたことです。日本で一般に普及している西洋医学は全体を診ないんです。病気になった臓器だけを診る。しかし臓器だけ治療しても健康にはならないという反省から、欧米では人を全体として治そうとする医療、つまりホリスティック医療が普及するようになりました」。

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