先日、金融と医療と農業を研究する会社を創りました。この三つの分野は、人が生きていくうえでとっても大事なテーマです。今回は、一見まったく違う分野と思われている金融と医療と農業の関係についてです。
その3 金融、医療、農業の関係
尹 煕元(ユン ヒウォン)
金融、医療、農業の共通点
金融と医療と農業(食)には、いくつかの共通点があります。一つ目の共通点は、とっても大事なことなのに、学校(義務教育)では教えてくれないということです。とっても専門性が高い(難しい)から、勉強したい人が大学で勉強すれば良いと思っているのでしょう。その一方で、中学の数学では素数や三平方の定理(ピタゴラスの定理)といったような、人の生活にはあまり関係のないことを教えています。個人的には、素数も三平方の定理もとっても面白くて大好きなのですが、実際の生活にどれだけ役立っているかは……。「直接的に役立つことだけを教えるのが教育ではない」という考えには賛成ですが、でも、すべての人に必要な生きるための知識をもうちょっと教えてくれても良いと思います。
二つ目の共通点は、金融も医療も農業(食)も自分のことなのに、他人任せにしていることです。一部の人は、自分で勉強して、資産管理をしたり、自分の体を気遣ったり、家庭菜園等で農作物を栽培しています。でも、大半の人は人任せです。自分の財産や自分の体のことなのに人任せです。すべてを自分で抱えこんでしまうのは無理ですから、できないことを他人に任せることは普通のことですね。でも、まったく気にも留めず、丸投げしたり、鵜呑みにするのは、責任ある大人の態度ではないでしょう。払ったはずの年金がもらえなかったり、手術ミスを隠そうとしたり、そして、豚肉を牛肉として売ったり。昔からあったのかもしれませんが、最近の事件は人任せにすることの問題を浮き彫りにしていると思います。
こうした生活者の視点とは別の視点、具体的には研究者の視点で観ると、金融と医療と農業には、興味深い共通点があります。それは因縁果報という共通点です。「なんだ、その因縁果報って?」と思われるかもしれません。因縁果報は仏教の思想で、「物事は単純な原因(因)だけでなく、その周りの環境(縁)が大事だよ。そして、それを結果(果)だけで判断するのではなくて、その影響の波及(報)を踏まえて判断しないといけない」という考え方です。「その因縁果報が、金融や医療や農業とどんな関係にあるんだ。ますますもってわからない」と感じる読者がいるかもしれません。一つひとつひもといていきましょう。
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