スターとは夜空に輝く星である。空が夜空ではなく白昼であったら、スターも目立たない。つまり引き立てるものがあってはじめてスターなのである。
小泉元首相は「抵抗族」に照らされた。あの「郵政選挙」では刺客なる候補が反対派とのコントラストで輝いた。
今の安倍さん、その引き立て役を欠いている。こういう場合、一つだけ手がある。一人二役をやって、もう一人の自分をうまく使うわけだ。
いい例がある。女子マラソンで鳴らした有森裕子さんだ。彼女は見事、オリンピックでメダルをとった。それも92年のバルセロナで銀、96年のアトランタで銅と二回連続の快挙だ。
故障あり、苦悩ありの末の銅のとき、彼女は涙ながらにいった。
「自分で自分をほめたい」
これである。一人二役、ほめる人、ほめられる人も自分。いかがですか安倍さん。そうして輝いたら。
輝いて
(毎日新聞専門編集委員)
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