たとえば「ジャパンリアルエステイト」という銘柄は、オフィスビルだけを何本も所有しているが、「オリックス不動産」は、バラエティーに富んでいる。だから25銘柄のひとつひとつ、配当利率が違ってくるのだ。
リートが日本で始まったのはつい最近、2001年だ。その時の上場リートの配当は平均6パーセントくらいあった。しかし今は3.5パーセント前後に落ちついている。どうして下がったかというと、リートの人気が高いために、一株あたりの値段が上がってしまった結果である。
投資金額が高くなって、配当が同じなら投資利回りが落ちるのは真理である。
お分かりかな? この理屈が分からなければかなりマズイ。
リートの場合、投資家が受け取るお金は、配当だけとは限らない。ビルを売ったときに出た売却利益も投資家のものだ。ひょっこり来るのでグリコのおまけみたいで、うれしい。
普通の株ならそうはいかない。会社が、子会社を売って売買利益が出たとしても、投資家には冷たいのである。
リスクはある。家賃が落ち込んだときだ。景気が沈む、あるいは建物が建ち過ぎて余ったときなどが危ない。しかし、一番怖いのはなんといっても地震だ。
地震保険に入っていない物件が多いのだ。入れないといったほうがいい。保険会社は、リスクが高いので地震保険を引き受けないのである。
そのためにリート会社では、地盤の地質調査などをして、しっかりした物件を抱える努力はするものの、どこまで当てになるかというと、首を傾げる。
だれも地震の予想はつかない。最初に投資は占いだと言ったのは、こういうことをいうのである。どう転んでも投資はそうなる。癪【しやく】だから楽しみなら、地方にも分散しようじゃないかということになる。これで安心、女もそうできればうれしい限りだが。
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投資は占いだ
――不動産投信
加治将一(かじ・まさかず)小説家・投資家。1948年、札幌市生まれ。1978年に渡米。15年間、保険、貿易、不動産関係の業務に従事。帰国後、執筆開始。著書にベストセラー『企業再生屋が書いた借りたカネは返すな!』等のビジネス書、『石の扉』などがある他、『妻を殺したのは私かもしれない』『チャイナブルー』等のサスペンス小説作品も評価が高い。近著に『性善説は死を招く』がある。
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