関西、とりわけ大阪の阪神ファンは、巨人の向こうに東京を見すえ、反東京意識をたぎらせてきた。巨人のV9(1965~73年)の間に東京一極集中が加速した一方で、大阪は水の都から沈む都に落ち込んだ。大阪人の東京への対立感は、そのことをおいては語れない。大阪城落城、明治維新、そして現代を大阪の三大没落と言ったのは司馬遼太郎さんだ。
さて今年の阪神は2年ぶりのセ界制覇。それに引き換え巨人は5位と低迷した。しかし巨人が不振でも東京はビクともせず、不況からの脱出も頭抜けていた。つまり巨人=東京なんて、まるで幻想であったのだ。
そればかりか東で強力なチームが屹立した。千葉ロッテマリーンズである。あろうことか阪神は日本シリーズで一勝もできなかった。若きロッテ軍団の戦う姿は美しくさえあった。
阪神にとって、彼らは野球本来の敵に立ち向かわせるいい転機になるに違いない。
うつくしきロッテ軍団
(毎日新聞専門編集委員/「デイキャッチ・勝ち抜き時事川柳」家元 近藤勝重)
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