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新たな2007年問題

 離婚の時期を2007年4月以降に延ばせば、老後の厚生年金を夫婦間で分割できるようになるという。妻が専業主婦であれば、最大で夫の厚生年金の半分まで受け取ることが出来るのだ。この制度が施行されれば、将来の経済不安を抱え、離婚をためらっている妻たちもいっせいに離婚に走るに違いない。阻害要因が無くなるからだ。その数2、3万件と予測するレポートもある。
 これも新たな2007年問題である。巷間、団塊世代のリタイア開始を捉えて、2007年問題が叫ばれているが、こちらの2007年問題の方がはるかに深刻な問題かもしれない。経済的ハンデがなくなれば女性の方が強いに決っている。「誰のおかげで飯が食えてるんだ!」。水戸黄門の印籠のようなセリフも、もう使えない。そんなことを口にした途端、「私のおかげよ!」と返ってくるに違いない。決めゼリフを封じられれば黄門様も、ただの老人に戻る他ない。
 こうなるのを防ぐには、日頃のメンテナンスが欠かせない。マーケティングではC・Sといって、顧客(カスタマー)の満足度が問われるが、同じC・Sでも家庭では生活共同体(コミュニティ)の満足度が問われるのだ。ただ間違っても、ギリシャ人のように接触(コネクト)や結合(コンバイン)の満足を計ろうなどと企ててはならない。ただただ己の身を滅ぼすだけのことである。

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木村政雄著
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