ようこそ ゲストさん [ログイン]


トップページ > バックナンバー > 特集 挑戦する人々 > 

  • 印刷
  • 大
  • 中
  • 小

高橋節男

税理士

定年退職後こそ、会社を作ろう!

 ということになれば、定年退職後のサラリーマンこそ、会社を作るメリットはいっぱいあるのでは?
「それは大いにあります! まず長年サラリーマンをやって、当然その人には何らかのスキルがあるわけですから、それを生かして会社にする。と同時に、今回の本でも書いたのですが、趣味を持っている人の場合、例えばカメラが趣味で写真を撮っているなんていう場合、その趣味自体も会社の業務にすればいい。趣味には皆さんお金をかけているわけだから、それを経費として処理すればいい。撮影旅行なんかは立派な業務になりますよね。本来のスキル以外の趣味も実益にしていくわけですね。もっと言えば、隠居生活の片手間で家庭菜園を趣味でやっていたとすると、それも会社の業務にすることで、その野菜が売れるかどうかは分からないけれど、経費にはなります」。
「もう一つ大きなメリットは、年金問題です。退職した後に、法人や個人事業主として報酬を貰うのなら、自分の法人からの給料を少なくしておくことで、年金の額を減らされないようにできますね。かなり収入のある人の場合は、それを給料で全部貰っていると年金が出なくなっちゃいますから」。
  さて、いろいろなメリットを聞いて、じゃあ、競馬の馬券で食っている人が会社にしたらどうですか、と当方もちょっと悪ノリ。
「うーん、それはちょっと無理があるかも。予想会社みたいな形で予想を売って収入を得るのなら法人も可能だと思いますが、馬券買いを法人でやるとなると、どうだろう……、試しにやってみる価値はあるかな。それが通るかどうかは分かりませんよ。でも逆にそういう発想がどんどん生まれてきたら面白いじゃないですか。法人が馬券を買ってはいけないという法律はないはずだし、ハズレ馬券が経費で落ちるかどうか、当たったら収益になるけどね。でも、そういう人が出てきたら面白いですよね」。
  新しい発想が、新しい事業を生む。趣味から発想していくと、まったく新しい面白い事業が生まれるかもしれない。
「お金儲けとか節税とか、そういうことだけでなく、切手収集の会社でもいいし、半分ゲームみたいな感覚でもいいんじゃないですか」。

夫婦で会社ごっこを!

「サラリーマン法人化なんて言うと、ほとんどのサラリーマンには自分のことと思えないかもしれませんね。でも、かえって定年後は、夫婦で会社を作りましょう! という方が分かりやすいかもしれない。会社ごっこの提案ですね。家庭内法人化計画だ。夢もあるし楽しみにもなる、うん、定年後は夫婦で会社ごっこ!」。
  いやいや、新しいキャッチフレーズの誕生である。高橋先生、とてもノッていただいた。
「法律というのは、基本的な枠組みなんですね。大筋しか作っていない。だからその枠組みの中でどうするのかというのはケースバイケースなんです。そのバリエーションは、個人よりも法人の方が多いし、豊かなんです。それを使わない手はないです。
  会社ごっこみたいな気分、いいじゃないですか。やっちゃあいけないという法律はないんですから。経営ごっこでもいいですよ。会社をやっているという楽しさ、そうすると会社の仕組みも分かってくるし、資本の論理も肌で感じるようになる。経済を実感していくというのが大事じゃないですか、庶民は庶民なりに、したたかになりましょうよ」。
  サラリーマンを長年やってきたファイブエル読者にとって、雇われてきた人生の良さもあっただろうが、悲哀もたくさん嘗めてきたはず。そろそろ今までとは違うロジックで現実人生を考え直すのもいいのでは? その一つの手段として、「会社ごっこ」を提案し、読者の皆さんとも一緒に考えていきたい。
  もちろん、自分で会社をやるということは、たとえ「会社ごっこ」でもリスクを自分で取るということでもある。五○代になってから失敗は嫌だというのは当然だが、高橋先生にかかると、
「サラリーマンだって成功するか失敗するか、分かりません。でもサラリーマンや個人で失敗した場合の方が、その人にとってのダメージが大きいような気がします。人生の落伍者みたいな感じになってしまうことがけっこう多い。でも法人で失敗しても、今の時代は、社会から受けるダメージが少なくなっています。セーフティネットも昔よりはるかに整ってきています。またやり直せばいいんだと。そういう強さも身に付けて、活性化していきたいですよね」とあくまで前向きである。
「私は五八歳ですが、同級生を見ると、サラリーマンは人生の上がりみたいになっている人が多い。同窓会でも、これから老後をどうしようかみたいな話ばかり。まだまだでしょ? 六○歳から会社を作って一旗上げるぐらいの気概があっていいのではないですかね」と先生ご自身もいたって元気である。
  さてさて、定年後の「会社ごっこ」で楽しい老後。ファイブエルも、このテーマでいろいろとこれから提案していきたい。高橋先生、よろしくお願いします!

特集 挑戦する人々

一覧(26件)

ファイブエルストア

[ファイブエル]バックナンバー