5年前にロサンゼルスで家を買った。18万ドルだった。それが大きく育って、今年56万ドルになった。5年で値段が、約3倍。ここでおおかたの人は「すごい! 3倍の儲け」と、つぶやく。しかし、読みが浅い。というか、それでは素人だ。真の儲けは、38倍になる。
「なに!」
これこれ、目をむいて驚くでない。そういう人は「投資」の意味をもう忘れている。
投資とは?――
そう、一回目でやったよねえ。投資とは、実際投資した金額のリターンで見るというやつ。だから物件の価格が3倍になったとか、5倍になったという上っ面に、目を奪われてはいけないのだよ。投資は中身だ。まず最初の投資金額。それに対していくら増えたか、ということが肝心なんですぞ。
それだったら初期投資額は18万ドルだろって? だから違うっての。それは家の値段。家をポンと即金で買う人、だれもいないでしょうが。ローンですな。
不動産投資というのは、頭金をいくら払ったかが、いろんな意味でえらく重要になってくる。
さて、最初に述べたように、物件は18万ドルだった。しかし、実際に突っ込んだ投資金(頭金)はというと、たった約1万ドル。つまり全体価格の5パーセントだけ。したがって、あとの17万ドルは、銀行ローンということになる。
ここまでは大丈夫? ちゃんとついてきている? では次に進みますぞ。
この物件を今、売ったとする。価格は駆け上がっているから、56万ドル。
なに、売ってもいないのにどうしてその値段が分かるかって? いちいちうるさいなあ。あのね、アメリカじゃ、呼びもしないのに不動産屋がしょっちゅう家に顔出して、勝手に査定を下し、値段を提示してくるから分かるんですよ。
なに話してたんだろ? そうだ、儲けだ。計算は売値から、頭金とローン残高を引けばいい。〈56万ドル―18万ドル=38万ドル〉。すなわち儲けは38万ドル。小学生でも分かる算数ですな。
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おカネが5年で38倍になった
――海外不動産投資(1)
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