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元気に!

見かけだけの元気というのもある。一見元気、しかし体内はボロボロ……。あの耐震偽造事件はボロボロに病んだニッポン資本主義経済の実態を見せつけた。
「A sound mind in a sound body」。よく「健全なる肉体に健全なる精神が宿る」と訳されがちだが、正しくは「――宿らしめたい」だ。心身ともに健全というのはいわば我々にとっての願望である。
 戦後60年の終わりに起きた耐震偽造事件は願望は願望でしかないのか、とそんなむなしさすら覚えさせられた。
 一方で法にふれなければ何でもOKのご時世である。「たしなみ」を説いた中山素平さんも亡くなった。かつて心ある経営者は「右手に算盤、左手に論語」を持っていた。今は両手に算盤。いやいや株である。
 今必要なのは法というよりお天道様はどう見ているか、そのことをわが胸に問うことだろう。せめても空を見上げて心身一如とは?と自問してほしい。本当の元気の元はそこにあるように思われる。

(毎日新聞専門編集委員/「デイキャッチ・勝ち抜き時事川柳」家元 近藤勝重)

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