銀座の「夜の表通り」と呼ばれる並木通りは、夕暮れともなると、脂粉の香りの女たちが妍を競うように行き交っている。鈴なりに掲げられている看板に一斉に灯りがともると、いよいよ、この街の夜のステージの始まりだ。
今回紹介する「並木倶楽部」は、並木通りと交詢社通りの交差点の一角に位置する銀座七丁目にある高級カラオケラウンジ。
一見、変哲もない普通の会社のビルかなと思って、エレベーターで7階に上る。しかし、扉が開くと、そこはまるで別世界だ。真っ暗な空間の向こうの燦然と輝く光の中に受付がある。憎いエントランスの演出である。「そりゃ、そうだよ。お客を愉しませて、どうやって売り上げるか、これが営業ってもんなんだ」と、銀座で店を張る極意を語ってくれたのは、「並木倶楽部」の営業部長の針木さん(前頁)。この道50年のベテランだ。
そもそもこの「並木倶楽部」の歴史は、昭和30年代の大キャバレー「モンテカルロ」(昭和31年開店)から始まっている。ファイブエル世代なら誰でも覚えているだろうが、クリスマスイブの夜の喧騒の最も華やかなりし頃に「モンテカルロ」は開店した。昭和40年には、現在のビルを建て、地下に自由チップ制の「モンテカルロ」として新装開店をする。そして昭和43年には、ヤングエグゼクティブをターゲットにしたディスコ「エム・カルロ」に変身している。
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並木倶楽部
銀座ならではの高級カラオケラウンジ
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