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アメリカでの口座開設

――海外不動産投資(5)

 世界が羨む、気候と経済力。南カリフォルニアはなんというかエネルギー渦巻く磁場があって、不思議な魔力にひかれての人口増加は果てしない。またハワイはハワイで、世界の楽園としてトップに君臨すること不動である。
 上がっても買い、下がったらもっと買い、揉み合えば面白い、という常に不動産カジノとして「場が立っている」のである。
 不動産投資は、「儲ける」というのがコンセプトだが、風光明媚なリゾートに、ガールフレンドを誘って、自分の物件を自慢する。あるいは一緒に泊めてクドクというシゲキもあり、物件の楽しみ方はたくさんある(愛情があれば奥さんでもいいけど)。
 さて、不動産投資には銀行が欠かせない。一括払いにせよ、ローンにせよ、決済はすべて銀行を通すことになる。
 となると現地に銀行口座が必要だ。ところが多くの日本人は、アメリカでの口座開設が、ことのほか面倒だと思っている。とんでもない誤解だ。むしろ、日本よりずっと簡単だと言い切る。
 昔は、ソーシャル・セキュリティー・ナンバーという社会保障番号の取得が前提だったが、国際化に伴って、今はそれなしでOKだ。
 銀行のカウンターに座って、パスポートを提示するだけ。するとニコニコ顔の銀行員が日本人のための非居住者用申込書を机の下から取り出す、というあんばいだ。
 日本の銀行のように、申込書は自分で書け、と押しつける傲慢さはない。タイプでパチパチと打ってくれるし、ハンコもいらない。すべてサインだ。
 このハンコなしというのは気軽だ。「落とす、紛失する、盗まれる」という三つのアホらしい心配からすっと開放されるのだ。卑弥呼時代じゃあるまいし、いまどきハンコを振り回しているのは中国と韓国と北朝鮮だけで、この三国、どういう国なのか見当がつくはずだ。そう、いずれも、自由と民主主義に難のある国だ。そういう国と一緒になって、ハンコは日本の文化だという人がいるから情けない。ハンコは中国の文化ですよ。
 ハンコの盗難、偽造、紛失で人生を棒に振った人間を腐るほど見てきているので、加治は絶対に使わない。たとえ口座開設や契約書であってもサインで通す。

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