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特集――宝塚歌劇の魅力! 今、また大ブーム徹底検証!!

女性の永遠の夢……それは、愛。

現実と夢の狭間の空間、それが宝塚

この2ショットは女性にとっては究極の理想。いつの時代も。そして、いくつになっても。写真=月組 瀬奈じゅん(右)と彩乃かなみ 東京宝塚劇場がある日比谷の一角を歩いていると、時折、男性なら必ずといっていいほど恥ずかしくなってしまうほどの女性の人垣に遭遇することがある。その人垣は時として道の両脇に及び、その間を通過する人や車両は、まるで花道を行くスターのような気分を味わうことになる。ただ、哀しいかな私たちはスターではない。それゆえ、少し(否、大いに)照れながら、そそくさと通過してしまうのだが。
 さて、この人垣こそ宝塚劇場にしか出現しない、もうひとつの花道である。演目が終わって、まだ余韻の覚めやらぬファンの思いが作りだす出待ち(スターのお見送り)人の花道なのである。
 2001年1月に東京宝塚劇場がリニューアルオープンしてからこの方、人の花道はますます盛大になってきている。こうも多くの女性たちが花道を作る「宝塚」とは、どういうものなのか、知っておいてはどうだろう。そこにはきっと、女性の心理の謎が隠されているはずなのです。
小川甲子(おがわ・かつこ)支配人。元・男役トップスター(芸名・甲にしき)、女優、主婦(萬屋錦之助氏夫人)と激動の半世紀を経て、いわゆる定年を迎える年代で2000年に阪急電鉄に入社、劇場支配人という重責につく。2001年の新・東京宝塚劇場のオープンから現在に至る。背筋の通ったかっこよさを感じさせてくれる。今はこの笑顔で、世界に羽ばたく宝塚を裏から支える。 「宝塚は、リアルなお芝居とは違って、観ている人に「そうなんだ……」と想像させるお芝居。歌舞伎の女形の演じる女性のような、あんな女性がいるわけはないし、宝塚の男役が演じる、あんな素敵な男性がいるわけはないんですね(笑)。でも、そういう架空の人物を作り上げてきましたし、たとえばラブシーンでも「見せる」ということを大切にして、お芝居を作り上げてきたんです」。こう語る劇場の小川支配人もまた、トップスターとして宝塚の歴史を燦然と彩った一人だ。
 こうして出来上がった男役の立ち姿・歩く姿・目線・しぐさは、本物の男より男らしい。観る人の理想の男性像を作り上げてきたのだから、もうこれは夢の世界である。現実にはいないと分かっているだけに、夢はしばらく覚めてほしくない。娘役にもまた、自分もこうありたい、こうあればな……と思わせてくれる女性像が作り上げられてきた。宝塚の舞台は、そんな現実と夢の狭間の空間なのである。

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