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銀座 菊水

煙草・喫煙具の老舗専門店

写真上:パイプの名門ダンヒルのストレートグレイン二品。木目が美しい。 写真中:国内では菊水にしか置いてない「ロバート・ルイス」のパイプ煙草。チャーチルが長年出入りしていたイギリスの煙草店の名前だ。 写真下:手間隙をかけて吸う紙巻煙草。パイプ煙草よりは細かく甘い香りが多い。なかでもカプチーノが一番甘い。 「愛煙家」という言葉をほとんど聞かなくなった昨今だが、まだまだ、断固として愛煙家を通す人物もいる。かくいう我がファイブエルの木村政雄編集長も、真正の愛煙家である。煙草の是非についてはご意見もあるだろうが、この煙草から様々な文化や物語が誕生し、私達を楽しませてくれたことは忘れることができない。
 イギリスの元首相チャーチルや吉田茂元首相の葉巻をくわえた写真はことに有名なので、ほとんどの方が記憶にあることだろう。有名なミステリー小説の主役シャーロック・ホームズがパイプ派であることも、よく知られていることだ。こういった人々に関しては、誰々はどんな葉巻を吸っていたとか、どこそこのパイプを愛用していた……といったマニアックな愉しみも芽生えてくる。それだけではない。煙草・喫煙具は歴史と裾野が広いがゆえに、知れば知るほどその奥の深さに驚かされ、知的好奇心をくすぐられてしまう。煙草とは、まことに不可思議な嗜好品である。
 さて、今回ご紹介する「銀座 菊水」は、煙草の中でも特にパイプの専門店として、全国でも珍しい、知る人ぞ知る有名店である。愛煙家にとってはうれしい店だ。創業は明治36年(1903)。百年もの長い歴史を持つ銀座らしい老舗で、現在の店主で3代目となる。このところとみに変貌の速度が速くなった銀座にあって、銀座中央通りに面し、かつ昔ながらの落ち着いた店構えが安心感を与えてくれる。
 さっそくパイプを見せていただくことにする。菊水では、ダンヒル、チャラタン、ベントレーといった名だたるブランドを扱っている。「マシンで作ったもので、一番いいのは、やはりダンヒルでしょうね」と菊水の輿石専務は語る。「ダンヒルのパイプは、使えば使うほど愛着がわいてくる、飽きがこないところが良い」そうである。また、ベントレー(デンマーク製)は値段の割りに使いやすいとのことで、日本では菊水だけが取り扱っている。

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